身長をあとちょっと伸ばしたい

栄養
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私の勤めていた接骨院は、夜になると地域最大44台の車が駐車できる駐車場が満車なり、スリッパと30人ほど座れる待合室の椅子はいつも不足状態になる程患者様が多く来院されます。

その中でも特にスポーツをやっていて身体を痛めてしまう学生が多く通っていました。

身体の痛みはどこで起きているか?原因は何か?患者様の背景は?

型にはまった思い込みで施術を行うと施術がうまくいかないので、私たちは院長先生の教えで身体をトータルでみていきます。

筋肉量や無機質(骨)の量がわかる体組成の測定や施術に関わる判断の参考とする超音波検査も必要に応じて行っていました。

体組成測定は子供には正確に出にくい部分もありますが、計測結果を数値化できるのでとても便利な機械です。

その為、診療時には体のいろいろな事がわかります。今回はその中でも学生や親御さんからよく聞かれた“身長”の事についてフォーカスして書いていきます。

身長について

まず初めに子供の骨には、成長線と呼ばれる線が骨の端っこにあります。

医学用語で「骨端線」と呼ばれています。

骨の長さに関与すると言われていて、大人になるとなくなります。

レントゲンやエコーによってまだあるかどうかが分かります。

レントゲンやエコーで私が見ていた感じだと、

成長線は女の子だと平均的に中学校2年生くらいで成長線がなくなっている事が多く、

男の子だと高校1年生位でなくなっている事が多かった印象です。

ここからどう言うことが言えるかと言うと、

この成長線がある時期に体に対して良い事を行っていないと体の骨や筋肉が大きくなっていかず身長が伸びずらくなります。

身長には遺伝的要素も含まれるので、伸びやすい子は何をしていても伸びますが伸びにくい子は何をしていても伸びにくいと言うのが私個人の印象です。

約80%が遺伝的要因、残りは環境が関与しているのではないかという研究があります。

遺伝が80%!?

両親の身長は、父167cm母161cmそして私は169cm。

ですが弟は175cm。何かが違うはずです。

恐らく環境です。思い返して見ると身長が伸び始める中学生までの食生活が弟とはまるっきり違うものでした。食べる量も食べている物も。

しかし後悔しても時間は取り戻せません。

同じ過ちを犯す子を減らすためにしっかり覚えていってください。

身長が伸びるのに大切な3つの事

私は、まず学生に必ずする質問があります。

「身長が伸びるのに3つの大切な事があるんだけどなんだと思う?」

と私は質問します。

意外と学生達はあっさりと答えを出します。

知っているけど出来ていない。

学生たちは、改めて自分の口に出していう事でその言葉を意識します。

そのすこしの意識が後の人生に大きく差がでます。

今回はその3つの大切な事を皆さんも思い出し、学生諸君はしっかりと意識をして生活をしていきましょう。

それでは“3つの大切な事”の答え合わせです。

1睡眠

1つ目は“睡眠”です。

人間には、成長ホルモンと言って身長の伸びや体の修復に関わるホルモンがあります。

成長ホルモンは睡眠を取る事で放出されます。脳からの放出が上手くいかないと、身長が伸びずらかったり、怪我や痛みが治りづらいと言われています。

そして私はこれも問診の際に学生聞きます。

「夜9時には布団に入って寝る準備しとる?」

*すいません東海弁が入っていますが、気にしないで下さい。

塾や習い事などで帰りが遅くなるのはしょうがないけど、寝る前に○メトークとか見とったらあかんで。

親子の反応で出来ているか出来ていないのかがすぐに分かります。

出来てなさそうな子には、

「ご飯を食べてお風呂に入ったら、さっさと寝る!」

と伝えます。

家族や学校先生が言ってもあまり響きません。

白衣を着ている人間が言うと抜群に響きます。

後日親御さんから「先生に言ってもらってからウチの子、ちゃんと守ってます」と言っていただけます。

ポイントは、その後もコミニュケーションをとる事です。時間が経ってからも定期的に気にかけて、質問をする事で子供でもこれは大切と言う事がしっかり意識に残ります。

※生活環境や学生の趣向もあるので伝え方は変えていました。

ちなみに小学生だと睡眠時間は8時間以上と言われているので6時半に起きるとしたら、22時までには布団に入り寝ていたいですね。

2食事

食事”は3つの中でも特に力を入れて説明を行っていた1つです。

単純に考えても食べるのもので体は出来ているからです。

体組成計の結果を見ても特に怪我をしやすい子は体が細く体重が平均より少ない印象でした。大人でも言えますが体格に恵まれているとは競技や種目によりますが、良いパフォーマンスが期待できます。

逆に体が小さいと、平均的な子と比べると体の力を少ない分出さないといけないので結果的に怪我をする事が多くなるケースが増えます。

なので怪我を防ぐためにも下記の事の指導を行います。

・スポーツ選手が炭水化物をどれくらい食べているか

・カルシウムとビタミンD、ビタミンKについて

・タンパク質って何をしてくれるもの?

・お菓子、ジュース、菓子パンは出来るだけ食べないこと

と言った事について時間があるときに資料を使って話をしていました。

これらを学生に言う言葉で簡単にまとめると、

ご飯は必ず茶碗2杯食べておかずはバランスよく食べ、お菓子は食べない」です。

(・・・お菓子を食べないは酷なのでご飯を食べたあとに少しなら食べていいよと言っていました。^_^;)

この話が始めると痛みの事を忘れしまったのではないかと言うぐらい子供達も親御さんも前のめりになって聞きます。

食事の各項目については今回書ききれないのでまたの機会にブログで書きます。

3運動

3つ目は“運動”です。

ジャンプやダッシュは成長線に天然の適刺激が加わります。

成長線に適刺激が伝わると成長線の細胞が増殖し骨が縦に伸びやすくなります。

成長線はねじりの刺激や勢いよく転び地面に手をつくなどの刺激には弱いですが、走ったりジャンプしたりの刺激は骨に対して適刺激になります。もちろんやり過ぎはよくないですが。

大抵の子はクリアしているのでここは褒めちぎります。

身長伸びやすくなるよと言うと子供達は喜んで運動を続けてくれます。

余談ですが、接骨院にあった学生無料のパワープレートと呼ばれるブルブル振動し運動効果と言われるマシーンは子供達に大人気でした。私が勤めている5年間の間壊れなかったのが奇跡と言うぐらい毎日フル稼働で多い時では午後だけで30人位乗る時もあり私より機械の方が働いていました。

マウスの実験での運動と骨の関係の文献もいくつかあったのでこちらに貼らせていただきます。(リンクは英文です。)

Effects of Different Types of Jump Impact on Trabecular Bone Mass and Microarchitecture in Growing Rats
Substantial evidence from animal studies indicates that jumping increases bone mass and strength. However, most studies have focused on the take-off, rather tha...
Effects of different exercises on the growth plate in young growing mice
Background and Objective: Chondrocytes in the growth plate are a major player in the process of endochondral ossification through from proliferation to hypertro...

今回のまとめ

今回の成長の話はここまでにします。

“身長が伸びるのに大切な事3つ”は覚えやすく、とても大切なので忘れないで下さい。

子供の時にこの3つを守り体をしっかり作る事で、身長を伸ばすだけでなく将来病気になりずらく生き生きと生活していく事ができます。

今回は大本となる部分を書きました。まだまだ伝えたい事がたくさんあります。

今後も体の成長に必要な食事についてや親御さんによく聞かれる身長についての質問も書いていきたいと考えております。

最後までお読み頂き誠にありがとうございました。

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