11年間病院や接骨院で怪我を見させてもらっていました。
骨折や脱臼に関しての処置は病院では1日7人前後、1ヶ月で140件ほどの処置を行っていました。接骨院では1日5人前後行っていたので1ヶ月100件ほどの施術を行っていました。
スキー場での手当ては1日15件手当てを行った日もありました。
怪我はスポーツでも日常生活でも起きます。いつ起こるかわかりません。
怪我を見させて頂いていた私からできるアドバイス、出来てそうで出来ていない「怪我が起きたときの対応」を順番にお伝えいたします。
1 落ち着く
難しいですが、まずは怪我した方が落ち着くことです。
呼吸をゆっくり深くすると落ち着けます。鼻から吸って口から吐くと自然とリラックスします。
皆さん怪我には慣れていないのでパニックになりやすいです。
パニックになると、正しい判断が出来なくなったり、状態が続くと過呼吸になってしまい怪我の処置が出来なくなってしまいます。一旦落ち着きましょう。
そして周りにいる方もけが人の方が近くにいるときは落ち着きましょう。
出来るだけ近くにいて背中に手を当ててあげたり、声をかけて落ち着かせあげましょう。
声の掛け方は、
「大丈夫ですか」
「どうされましたか」
とゆっくり優しくです。
声のトーンと速さによって人の感じ方は変わります。
あとは相手のペースに合わせることです。
怪我をしてしまったときは重症になる程、呼吸が苦しく、声も出しづらくなり為喋るのが辛いです。
なので落ち着かせたいときは相手のペースに合わせゆっくり優しく声をかけましょう。
私の勤務していたスキー場では怪我した方がすぐに医務室に来られます。
怪我をされてしまった方への声かけ、気遣い怪我の処置。全てにおいて医務室に勤務していた女性のパトロールの方はとても上手です。
「だいじょうぶ?はなせる?」
経験もあると思いますが、怪我をしてしまった方の前では絶対に怒ったり大きな声を出しません。そしてとても優しいです。
パニック状態で入ってきた怪我人さんが、医務室を出るときには笑顔でお礼を言って帰っていきます。
どちらかがパニックになってしまう事が多いので怪我が起きてしまった時はまずは落ち着きましょう。
2 安全な場所へ
動けるか動けないかによって変わってきます。
動けるのであれば、出来るだけ安全な場所へ移動しましょう。
怪我が起きた所が道路であったり、人が多い所だとまた怪我が起きてしまったり処置をしている人が巻き込まれてしまう可能性があります。出来るだけ安全に処置ができる所に移動し怪我人の方と自分の安全を守りましょう。
気をつけないといけないのは怪我人の方が頭を打っていたり、重症で動けない場合です。その場合は無理に体を動かさず助けを待ちましょう。
3 安静
血が流れてしまっている場合は、何かきれいな布等で圧迫し止血しましょう。
手の場合は下に下ろすと出血が多くなるので、三角巾などで首からかけてあげましょう。
処置の際血には直接触らないように注意してください。
体勢を変えられるのであれば出来るだけ楽な姿勢をとってください。
痛みは身体のSOSです。無理に動くと身体は赤信号を出します。
楽な姿勢は逃避姿勢と言って昔から人間に備わっているものです。
動けない人は助けが来るまで安静にしているだけで大丈夫です。
4 誰か助けを呼びましょう
この4は1の後でも出来そうなタイミングで大丈夫です。
一人の力で対応できる範囲は限られています。
怪我人が動けない場合はすぐに119に相談してください。
動けて意識がある場合は一緒に病院に付き添いましょう。
途中で何があるかわかりません。
骨折をした後はデンタルショック*と言って不安によって冷や汗が気分が悪くなったり、ショック状態になってしまう場合があります。その状態で車を運転していたら最悪です。
*デンタルショック…歯医者さんのあの独特の音から不安になり気を失ってしまう人がいることから名付けられたそうです。
接骨院や病院でも怪我をしてしまった方へは車の運転を控えるように注意をしていました。
なぜかというと頭を打っている場合は後から症状が出る場合があるので、一人になり突然気を失ってしまうことなどがあるからです。車の運転をしていれば大変なことになります。家族がいれば約48時間(2日間)は出来るだけ一緒に過ごてもらうようにしていました。
まとめ
怪我は突然起こります。
突然起こるのでどうしていいかわからないという状況になることもあるかと思います。
その場合は今回書いたことを思い出してもらえればいいかと思います。
まずは「落ち着くこと」です。
そのあとは安全な場所に移動し助けを呼びましょう。
助けを呼び専門知識がある人が近くにいればすぐに対応してもらえます。
あとはできる範囲で怪我の処置を。
自分一人でできることは限られているので、無理せずそのときに出来ることを行いましょう。
最後までお読み頂きありがとうございます。
世界をもっと健康にする情報発信者 K
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